国の競争力の源泉は「人」です。
そして、何が「競争力」になるかは時代と共に変遷していきます。
だからこそ、時代の変化に応じて、「教育内容」も柔軟に変化していかなければなりません。
今の時代、国の競争力は「IT」に左右されます。
そのため、各国政府とも「IT人材」の育成に躍起になってきている。
それが現状だと思います。
この「IT人材」ですが、残念ながら日本ではまだ「前時代の観念」に止まっているといわざるを得ません。
なぜか?
それはIT人材を「ITを使うことのできる人材」と位置づけているからです。
教育現場では「ICT」という言葉は普通になりつつあります。
ただ、現場で実際に何が行われているかというと、
ワード、エクセル、パワーポイントの「使い方」を教える。
タブレット端末の「機能」や「検索方法」を教える。
というレベルに止まっています。
もちろん、このレベルの教育が有用だった時期もあるでしょう。
しかし、デジタルネイティブの時代、今の子供達は、このレベルをあっという間に「卒業」していきます。
では、今の時代はどんな考え方が必要か?
それは、使えるだけでなく、「ITを使って創れる人材を育成する」という考え方だと思います。
「使えるから創れる」への転換。
ここを強調するならば、プログラミング教育のゴールも自ずと明確になってきます。
それは、プロダクトやサービスを「創る」ことのできる「スキル」や「能力」、そして「考え方」を習得させること。
ここが曖昧だと、かつての「英語教育」と同じ道をたどってしまう危険性もあるでしょう。
つまり、学校で10年間勉強したけど「使えない」という笑い話です。
本日は、プログラミング教育の根幹について考えてみました。
出典;『各国で始まるプログラミング教育必修化の波』(日経ビジネス)